犬に襲われた時の対処方法
●犬が単独で襲ってきたら、両手をあげて、
犬にのしかかるような格好をして
「コラッ!」
と怒りの声をあげる。
これで大多数の犬は逃げ出す。
それでも攻撃をしようとしたら、
若干腕を下げ気味にして待機する。
この姿勢を取ると犬は攻撃をしにくいからだ。
そして飛びかかってきても、
カウンター・パンチを楽に当てられる。
犬の攻撃が速いといっても草野球のピッチャーの
投げるボールよりは遅いので、バールをバッ
トに当てるより楽に当てられる。
さらに、この姿勢は、犬が得意とする足への攻撃を
封じる効果がある。
弱点である頭を人間にさらすため、攻撃しにくいのである。
●パンチをくらわすのは鼻がベスト。
鼻は、パンチがここに入れば、犬は行動が出来
なくなってしまうほどの急所。
パンチだけでなく、軽く平手打ちをしただけでも、ク
シャミをしてのたうちまわるほどだ。
また、耳がたれている犬は耳をつかみ、思いき
り引っ張ってやると悲鳴をあげて逃げ出す。
カウンター・パンチだけでなく、先制攻
撃をと思ってはいけない。
人間のパンチは遅いので、犬は簡単によけてしまう。
●噛まれた場合は、犬は首を振って肉を食いちぎる
動作をする場合と、ひと噛みだけ
の場合がある。
食いちぎる動作をする犬の場合は、すみやかに、犬の後足を、足払い
してやるといい。
犬はいとも簡単にバランスをくずし転倒する。
この時、犬は噛むのをやめて転がる。
足払いを犬の後足の関節にきめることができれば、犬は歩けなくなっ
てしまう。
息子たちには犬の鼻を爪で引っかけと教えておくといい。
引っかくのもとても効くからである。
犬たちがやっと追いつめた猫にやられて退散するのは、猫の爪
が犬の鼻に当たったときなのである。
猫を徹底的に追いつめると、地面に仰向(あお
む)けに寝ころがって、四本の足を空中に出して身構えるのだが、
こうなると、どのような猛犬でも手出しができなくなる。
間違っても噛まれた手や足を引かないこと。
手を噛まれた場合は、犬の口に手を押
し込めば簡単に口を開く。
足を噛んでいれば、耳をつかんで引っ張ったり、鼻を引っ
かけばいいのである。
●犬に対しては、常に正対して背中を見せない必要がある。
逃げ出すと、生来の本能によって、
追いかけてしまうのが犬。
また、犬に背中を向けることは、無防備となる
ことだ。
さらに人間の足は、犬をまけるほどの速さを持っていないし、
スタミナもない。
子供たちが噛まれるのは、
大多数がお尻と太腿(ふともも)である。
●複数の犬が襲ってきた場合は、必ず囲まれる。
こうなると、後ろの犬は必ず人間の
アキレス腱を狙い、前の犬は、
後ろの犬が攻撃しやすいように人間の注意をそらす。
後ろの犬がアキレス腱に噛みついて、
動きを封じると同時に飛びかかって前に引きずり倒す。
このような行動をとるのは、山で繁殖している野犬たち。
狙われるのは武器を持っていない女・子供が多い。
大人の男でも怖がる男には襲いかかる。
このような場合の対処の仕方は、武器がなければどうしょうもない。
手近に棒があれば素早くひろって
身構える。
この棒で闘うより手がないからだ。
そして、背中に木なり岩なりを背負う
ようにして立つこと。
これで後ろからの攻撃はさけることができる。
闘いになったら、犬の鼻を狙い、
絶対に倒れないようにして闘う。
倒れたら、毎年、何人か野犬に殺さ
れる人間のひとりとして数えられることになる。
くれぐれも山の中にいる野犬は、街
の中の野良犬と同じ動物だと思わぬこと。
私は銃を持っていて野犬と出遭ったことが
あるが、銃を持っていてもゾッとした思い出がある。
現在でも各地で多くの鹿が野犬に食い殺されているし、
日本だけはでなくアメリカでも山の中で野犬が人間を襲って
いるのである。
このような時、ナタやナイフがあれば、野犬は逃げ出すことが多いの
で、野犬がいる森や山に入るときは、
持っていくことをすすめる。
(以上、斉藤令介著、
「父と息子の教科書 動物と暮らす」p.22-25より)
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